「20年前、イギリスの田舎に残る田園風景の中の麦わら屋根の民家に、世界中の観光客が訪れる映像を見たんです。」
　「いつかは、自然と暮らす喜びを現実にしたい。」
　その想いが現実になったのは3年前。それまで行っていたくじら餅作りなどの技術を生かしながら、所有していた古民家を移築し、新しく農産加工所・直売所を立ち上げました。
　「この建物と、ここから見える葉山の景観、地のもの旬のものを使ったお菓子で、ゆっくりくつろいでいってもらいたい。」
　そのもてなしの気持ちが、松田さんら作り手のお菓子作りに対する創意工夫を一層豊かにしています。

　米粉を使った各種のお菓子や、旬の野菜を使った惣菜ケーキ「ケーク・サレ」や野菜クラッカーなど、目を引くこだわりのお菓子を、その時その時で最も旬な素材を活かして作っています。
　平成21年度やまがた米粉コンクールでは、出品した「米粉むしパン」が特別賞を受賞するなど、たもやま工房の加工技術の高さ、お菓子のおいしさは、折紙つきです。
　現在は、主に休み処として古民家を利用していますが、ゆくゆくは、農家レストランへと、さらなる発展にむけて意欲を燃やしています。
　これからも、自家製や地域の食材を最大限にいかして四季折々の商品を揃えながら、この家の柱には、今日もまた「やすらぎの時」が刻まれていきます。
　おいしいお菓子、心休まる古民家、おだやかな農村風景、これらが織り成す最高のくつろぎの空間にぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。