旬の農作物なう!

すもも:摘果

2016.6.16掲載

甘さの中に、爽やかな酸味がおいしいすもも=B山形県は、すももの生産量が全国4位(平成26年)。中山町は、東北でも有数のすももの産地です。

6月9日、すももの摘果作業を取材するために、今田和子さんの畑を訪ねました。今田さんは、すももを中心に、りんご、もも、さくらんぼなどの果樹を栽培しています。


@田園地帯にあるこの畑では、「秋姫」という品種を栽培しています。その名前のとおり秋に収穫時期を迎えます。

A枝を見ると、たくさんの果実が成っていました。余分な果実を摘み取ることで大きくておいしい果実になります。今年は、いつもより果実が多く成っており、摘み取るのが大変です。

B摘果作業です。小さい果実を中心に摘み、果実と果実に間隔を持たせるようにします。試しに摘んでみましたが、軽くひねるだけで果実が取れました。

C中山町西部の山間部に広がる畑にも伺いました。晴れている日は、今田さんの畑から東根市の空港まで見えるそうです。

Dここでは、「大石早生」を中心に「ソルダム」「太陽」「サンルージュ」「サンセプト」といった品種を栽培しています。栽培して20年位になる大きな木もあります。

Eここでの摘果作業は既に終わっていました。おいしい果実になるよう、順調に育っています。

すももにはたくさんの品種があり、収穫時期が異なります。次回は7月上旬、「大石早生」の収穫を取材する予定です。

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すもも:「大石早生」収穫

2016.7.14掲載

7月7日、すもも「大石早生」の収穫を取材に、中山町の今田さんの畑に伺いました。今年は例年より少し早く、6月28日から収穫を始めています。


@「大石早生」は、果実全体が赤くなる前、先端がほんのり色付いた頃に収穫します。

A収穫したすももは、肩からかけているカゴにいれていきます。畑には赤みを帯びたすももがたくさん成っており、収穫を急いでいます。

Bコンテナにすももを集め、自宅に運び、選別、パック詰めを行います。

C選別の基準となるシートで、選果板と呼びます。すももは、大きさ別にS、M、L、2L、3L、4Lに分けられます。

D傷や形を点検しながら沢山の果実を大きさ別に、機械で効率よく選別していました。

E選果板を使って厳しくチェックし、色や大きさのそろったすももをパック詰めしていきます。

F箱詰めしたすももを集荷場に持っていきます。集荷場では生産者と農協職員が協力して荷分けを行っています。続々とトラックに満載のすももが運ばれてきます。

G集荷場から全国に出荷されていきます。出荷中に追熟が進み、店頭に並ぶ頃にはもう少し赤みがついてきます。

H今回収穫したすもも「大石早生」です。さっぱりとした味わいが人気です。

自宅や集荷場は、甘い香りでいっぱいでした。今後、「大石早生」を皮きりに様々な品種のすももが収穫期を迎えます。引き続き、すももの収穫について取材していきます。

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すもも:収穫

2016.8.26掲載

前回の「大石早生」収穫に引き続き、7月25日、すもも「ソルダム」と「李王(りおう)」の収穫を取材しました。


@「ソルダム」は、半分くらい赤色になってきた頃に収穫します。
果面に淡く出ている白い粉(ブルーム)が綺麗です。周囲の葉がこすれるだけで落ちてしまうブルームを守るように、丁寧に収穫します。

A「李王」は、先の方が少し赤くなってきた頃に収穫します。「李王」にもブルームが見られます。

Bカゴに一つ一つ並べて収穫することで、果実同士がこすれてブルームが落ち、見た目が損なわれることを防ぎます。作業しやすいように、手作りの紐でカゴを肩から提げていました。

C収穫したすももを自宅でパック詰めします。ブルームを落とさないように、機械は使わず、選果板で大きさを確認しながら行います。

D今回収穫した「ソルダム」です。酸味がしっかりし、濃厚な味わいです。ルビー色の果肉が綺麗です。

Eこちらは「李王」です。甘みが強く、香りも豊かです。

「月光」

「サマーエンジェル」
F8月13日には「月光」、「サマーエンジェル」の収穫がありました。 「月光」は、収穫時は黄色の果皮ですが、熟してくると先の方からオレンジ色になってくる、甘みの強い品種です。また、「サマーエンジェル」は味が濃く、食べ応えがあります。

すももは収穫時期の異なるたくさんの品種が出回ります。食べ比べてみてはいかがでしょうか。次回は冬、剪定について取材を予定しています。

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すもも:剪定

2017.2.1掲載

1月17日、すももの剪定の取材に伺いました。


@畑には、前日まで降り積もった雪がいっぱいです。

A今田さんの剪定はさみです。新潟県燕三条に旅行に行った時に見つけたという、お気に入りのはさみです。

B剪定では、樹のバランスを崩すような太すぎる枝や、真上に向かって伸びている枝を切っていきます。品種によって枝や花芽の着き方が異なるので、剪定方法も変えています。

C枝を剪定せず長いままにしておくと、新しい枝が出なくなったり、実が成らなくなったりしてしまうそうです。長年の経験で枝を切っていきます。

Dすもも品種「ソルダム」は上に向かって伸びる枝が少なく、芽が沢山ついていました。沢山の花や葉が芽吹くように、蕾を残して剪定していきます。

E大きな枝は、のこぎりを使って切り落とし、樹の日当たりを良くします。

今田さんは多くの種類の果樹を栽培しており、12月まで洋なしやりんごの出荷で大忙しです。そのため、すももの剪定は12月末から始めました。雪の中で剪定を行い、すももの花が咲く4月までには終わらせたいと考えています。剪定は、積雪の多い時期は平地の畑で、暖かくなってきたら山間部で行います。枝は雪が多く積もると折れてしまうため、雪を落としながらの作業です。足元も悪い中大変ですが、おいしいすももを実らせるために大切な作業です。

今回が、すももの取材の最終回となります。協力していただいた今田さん、ありがとうございました

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